「ガラテヤ書の学び」第12回(松本智昌)

 6章1~10節 信仰に基づいた助け合い

 パウロは、律法主義に陥ったガラテヤ教会の人々にこの手紙を書いているわけですが、ある意味で律法主義のほうが教えが具体的で人々にはわかりやすく、それに引きずられやすいこともよく承知していました。

 パウロ自身が、忠実に律法に生きることに誇りを持ってきたからよく理解できたのです。しかしその体験を通して今、「隣人を愛する」という一句にすべての律法がつきると言うのです。

 あえて言えば、福音も大切だけれども律法も大切だ。信仰は大事だけど割礼も大事だ。神様のことは大切だけれども、人の話や世の慣習も無視は出来ないと中途半端なガラテヤの人々に対して「キリストのみが私たちを自由にしてくださる。その自由をあなたがたは自分のためだけでなく、他者と共に愛を持って共に生きるために用いなさい」と手紙で云っているのです。


「ガラテヤ書の学び」第12回の概要を、自動読み上げソフトによる音声で聞くことができます。細かな字が読みづらい方は、お試しください。少々ぎこちない音声で、申し訳ありません。